インド紀行－その1

母の葬式を済ませてすぐの12日からインドに行ってきました。

デリー在住のある方から、我々のスタンダードのコーチャーのところにインドで社交ダンスのワークショップをやってくれないかという依頼が来て、そのお手伝いをするために行ってきました。


インドには競技のための社交ダンスを教えているところはほとんどないようです。、そのデリー在住の方もメレンゲやサルサを教えているインド人のところに習いに行っているようで、いわゆる社交ダンスを紹介したいと言うようなことでした。


パートナーは小さいときにお父さんの仕事の関係で1年半ほど住んだことがあるそうで、この話を聞いたときには懐かしさで直ぐにインド行きを決意したようでした。　インドの気候を考えると2月から3月はじめの頃までがいいのではないかと言うことでしたが、競技会の予定が2月22日にあり、3月8日の東京オープンも観たかったことから、その後の3月12日出発というスケジュールになりました。



母が手術したのは2月20日、葬式は3月8日でしたから、この日程を組んでいたことが幸いしました。そうでなければとてもインドになんか行ってられなかったですから。　母は人に迷惑を掛けると言うことが大嫌いでしたから、きっとこの日程を避けるように死んでいったんだと思います。


航空券の手配はパートナーがやってくれて、値段が安いこともあったのですがインド航空に決まりました。　機内食のカレーが魅力でもあったようです。　五反田のバイシャリトラベルでeチケットを手配しました。　コーチャーはマイレージが使えると言うことでJAL便で行くことになりました。


パートナーのパスポートの期間が6月で切れるということでしたし、私のパスポートもぎりぎりのところで取り直しをする必要があったので、ビザ取得に加えパスポートの切り替えとしなければなりませんでした。　手数料を払うのも馬鹿馬鹿しいので自分で手配をしましたが、　確定申告書の提出をしなければならなかったり、母のこともあって出発前は大忙しで、とにかくダンスの道具とTシャツ何枚かをトランクに突っ込んで宅配便で成田に送りました。　


ブラックプールに行くのに買った海外用の携帯電話の規格が、インドでは使えないもので結局借りることにしました。　携帯一本あればどこに行っても仕事の心配はないですからね。　気兼ねなく出かけられるのはグッドですが、反対に気が休まらないと言うこともありますが。。。　結局のところ電話は一本もかかってきませんでしたから、保険料を払ったに過ぎませんでした。


出発当日は、横浜からNEXに乗っていきました。　朝、8時半の出発でしたが客がまばらで、品川や東京を過ぎても割とすいていました。　実際インド航空の便も空席が目立ってびっくりしました。　ここ数年海外旅行と言えばブラックプールだけでしたが、そのときはいつも満席でしたから、航空便の搭乗率が落ちていることを実感しました。　もっともその頃にインド航空が満席であったかどうかはわかりませんが。


機内食はとてもおいしかったです。　可笑しかったのは、タービュランスのなかで座席に座ったキャビンアテンダントから機内食を手渡されたことです。　私は窓側の2列席の最後尾に座っていました。　座席に着いているテレビの一つが故障で、パートナーはその一つ前の列に座っていました。


機内食は前の方から配られていましたが、途中タービュランスでベルト着用サインが点灯してサービスが停止してしまいました。　当然CAも着席しました。　がたがたと揺れが続いていたのですが、後ろから声がするのです。　なにかなあと後ろを振り向くと、通路に挟まれた5列席にCAが座っていて、鳥か魚かと聞くのです。　こんな状況で何を聞いているんだと不思議でしたが、鳥と答えると、後ろの方に手を伸ばして機内食をギャレーにいたCAから受け取り私に手渡したのです。　そしておもむろに前にいるパートナーにも聞けと言うのです。


鳥が欲しいと答えると又ギャレーの方に手を伸ばして機内食をもらって私に渡してくれました。　それを座席の上からパートナーに渡したのです。　日本人のCAだったらこんなことやらないでしょうね。　おおらかさにちょっと感激？　　よほど私たちがお腹が空いたような顔をしていたのでしょうか。




ともかくこうやって旅は始まりました。