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2011-04-15 ゲンパツの言語学 [雑感]

13日の日経の夕刊に池内紀さんが書いた「あすへの話題」の記事はまったくそのとおりだと感じます。 記事を引用すると

東日本大震災で被災した福島第1原発をめぐって一つのことがはっきりしてきた。 政府、官邸、原子力安全・保安院、東京電力、原子力安全委員会、国際原子力機関、さらに原子力問題の専門家などがメディアに発表するにあたりパターン化した言い方があることだ。 総じて「ゲンパツの言語学」と名づけてもいいような気がする。 放射能が流れ出ている。それは「高濃度の放射性物質を放出」であって、たとえ基準の数千倍の高い濃度を測定しても、つねに「局所的」に高い値を示したまでのこと。 いずれ海水や河川に拡散して「相当に薄まる」 中略 この言語学が何を目指しているか明らかだろう。 事実をはっきり述べず遠回しの言い方でやわらげ、当初のような悪い状態ではなく安定に近づいているというムードを作り出すこと。 ながらく外国語を教えた者の目には、この言語学を通して、原子炉をひやしつづける以外、手のほどこしようのない実状がすけて見える。

まるで大本営発表の情報のようです。 わたしにはもう一つ気になる常套句が。 「今のところ直ちに云々」。 そう言っておいてどんどん状況は酷くなっていった。

最初は外国が過剰反応かと思ったが、こんなに信頼していいのかどうか分からない状況が続くと、裏に隠されたものが私にも透けて見えてくる。

もっとびっくりしたのは、東電の対応を見ていると想定外の問題には対応できなくてもしょうがないとの態度が見え見えだと思えることです。 原子炉を破壊するようなテロがあったらどのように対応したのでしょうか? リスク管理なんか全然考えていない。

原発をなくしてしまえというのは簡単だが、化石燃料で代替えできるほど単純な問題でもないでしょう。 現代的な生活を犠牲に出来るかといえばそんなに簡単でない。 しかし、こんな対応を見せられたら原発に頼ることはできないと感じてしまいます。



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